堀江貴文「多動力」自分の時間を生きたい人、行動力が欲しい人へ

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堀江貴文さんの「多動力」のレビュー記事になります。

所々、ネタバレもありますので、ご注意ください。

この本の良さが伝われば幸いです。

生き方が定まらない、ホリエモンのようなバイタリティーに憧れる、とお悩みの方は楽しんで読める、学びの多い1冊だと思います。

こういう本にネタバレ注意とかあるんですかね。数ある堀江さんの著書の中でもベストセラー作品なので、有名な本書ですが自分の考えを文字にしておくためにもレビュー記事を書きます。というより堀江さんなら「ガタガタ言ってないで書け」と言うはずだから

多動力の意味・重要性

「いくつもの異なることを同時にこなす力」を“多動力”と解説しています。堀江さん自身が実業家・作家・飲食店プロデュース・ロケット開発…などなど数えきれない肩書きを持ち、それは多動力のなせる業であると。「ひとつのことを何十年掛けて極める時代は終わった」として、それはインターネットの出現により”IoT”モノとネットがつながり業界の壁がなくなったから。

例えば車を作るにしてもトヨタは日産やホンダ、ベンツやBMWをこれまでライバルとして見ていたが、自動運転の技術が普及すれば、車を作れるのは自動車メーカーだけにとどまらず、GoogleやAmazonが”車”というより“移動手段”を作ってしまう、そうして業界を分けてきた“タテの壁”が溶けていく…

そこで重要なのが壁を越えていく多動力ということになります。冒頭で藤原和博さんの数字を使ってわかりやすく「レアカードになる方法」を紹介。まず「100人に1人」の人材になり、さらに別の分野で「100人に1人」になる。その時点で100×100=「10000人に1人」の人間になれる、そうやって自分の価値をどんどん高めていくのだと。堀江さんの説ではないようですが(笑)この部分が本書で最も重要な根本の考え方で、その考えを理解出来た上で多動力の実践方法を堀江さんが述べていきます。

と言っても実は”述べていない”可能性も…メルマガやツイッターで書いたことを編集者がまとめて本にしているだけ…かも。こうした「漫画家だってアシスタントつけてるじゃん」の“分業”も時短の観点から大事で「一文字ずつ本なんて書いてられるか、時間が足りん」ということです。ちなみに本書の編集は幻冬舎の箕輪厚介さん、う~ん…想像ですが堀江さんは書いてないかな(笑)というよりインタビューを文字起こししたものでしょうか。

中盤で「原液を作る側、薄める側」の話が出てきます。簡単に言うと今の段階で堀江さんが原液を作る側で、この記事を書いている僕が薄める側、だそうです。発言力・影響力を持てば自分の考えや商品を誰かが勝手に広めてくれるようになり、その時間で自分はまた別の分野に多動していく。僕はまんまとこうして薄める側になってしまったわけですが、そもそもこの本もつまり「出版側も薄める側だよね」と思ったわけです。薄める側の戦い方もあるのかな、ということでしょうか?ただそういったWin-Winが生じるシステム(原液)を生み出しているのは堀江さんであってそれを目指すべきですね、「薄いカルピスだけではつまらない」と締めています。

本質を見抜くため

第4章「時間」では型破りというか、人によっては非常識で失礼とも見られる

  • 経理清算なんて人にやらせろ、ワクワクしないことをするな
  • 電話をかけてくる奴とは仕事するな、人の時間を奪う奴だ
  • 会議中にスマホをいじる、必要な情報がある
  • 仕事を選べ、やらないことを決めるとやることが見える

などTheホリエモン!でこの辺が嫌いという方もいるのかもしれませんが、とにかく“自分の時間”を生きることの重要性が並べられています。ただそれは単に時間節約術であって、大事なのは第5章の「本質を見抜く教養」を身に付けること、だと感じます。システム・歴史なども徹底的に調べ、それはどの分野いつの時代でも通用する、だから壁を越えて多動できる、ということなのでしょう。

本書の”本質”は時間節約術ではない、ということに該当するのでしょう。中盤はそういった項目も多いのですが、終盤では内容がメンタル的な方向へ向かい

  • 恥をかけ、誰もお前に興味ない
  • バカになれ、未来なんて心配するだけ無駄
  • 3歳児でいろ、それこそフットワーク
  • 資産に縛られるな、金はあとからどうとでもなる
  • 人生に目標なんてない、今が全て

と、こちらが伝えたいことだと思いますし、我々が意識すべきはこちら。このメンタルが必要であって、時短や多動力は“手段”でしかない。ここを理解したのなら、何も身につかないより例えば「ピアノを極める!それ以外はいらん!」でもいいのだと思います。ただ今の自分の興味こそ最優先だと「ずっとゲームして遊んでいたい」も正しいということになってしまう気もするが…

そんなことを悩んでいる時間が無駄!ということにしましょうか、目の前のことにのみ集中する、必要なことはその時になって考えろ、でいいのだと思います。「自分の感情に正直になりなさい」はこの前のドラマ「レッドアイズ」でもありましたね(笑)ああなっちゃいけませんが。付け加えるなら本質は“答え”ではないとも言える。本質を見抜ける人間になる→答えを自分なりに見つける。

“ハマる”は難しい

大事なのは“サルのようにハマる”ことですよね、でもこれって難しいかも。世の中には“面白い”かどうかは別として“面白そう”なコンテンツが溢れていて、それを“こっちにおいで”とあらゆる手段で天才クリエイターが我々を誘惑します…そんな現代で“サルのようにハマる”ってやはり難しいと思います。つまり自分の欲求に素直に従うことの弊害、素直に従ったゆえに「あれもこれも…やっぱりそれも」に陥ってしまってはひとつのことに“サルのようにハマれない”わけです。

その点は本書では触れられていませんが、心掛けておくべきポイントだと思いました。しかし、堀江さんならそんなことすら「それ心配するの無駄でしょ。なんでもいい、さっさとやれ!」とおっしゃるのかも(笑)こうなるともうぐ~るぐる決着はつかないですね。

100人に1人」の難しさも忘れてはいけません。「乗ってるその車両で1番」「自分の学年で1番」くらいのレベルですからね、何年かはハマる必要がありそうです。

ベストセラーなので「書いても意味ないか…」と迷いましたが、こうして記事にしました。誰にも読まれなかったとしても「悩んでも無駄、書け!」と少しは本書の本質を取り入れ、体現できたかなと思います。

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