手放した音楽本・ギター教則本をサラッとレビュー

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GWに本を整理してました。「これはもういいかな…」と思い手放した、主にギター関係ですが、音楽本をサラッとまとめました。今ではYoutubeなどで手軽にギターを学べますが、まだまだ書籍にかなわないかな、と思う点もあります。最近は購入してないですが…

「速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由」加茂フミヨシ

購入はおそらく高校生の頃、ポール・ギルバートにハマりIbanezのRGを買った頃だと思う。CD付きで章①ピッキング②フィンガリング③ハイテク技④ハイテク・バッキングに分かれていて、最初は「正確なオルタナイトができない」というテーマに原因と対策が3つずつあって、4小節の対策フレーズが3つあり、8小節の実践プレイが1つ。これが1セットで各章それがx4~6あり、間に名盤紹介、最後に総仕上げで「幻想即興曲」をやってみよう。

“理由”とタイトルにあるくらいですから、指摘がなかなか細かいのが特徴ですが、その分文字が多いかな…速弾き教則本につられてギターキッズが買うわけですが、もっとフレーズが多くてもいいし、現時点で速弾き教則本の最高峰と言える「超絶ギタリスト養成ギプス」に比べると、フレーズの難易度・魅力度も低め。脱初心者向けに書かれたのであればそれでいいが、ここに掲載されてるフレーズを弾けたところで“スゲー”とはならないはず。演奏はストラトだと思われるが若干だが音も切れ切れ…ギターマガジンから発売の速弾き本は珍しい。

「やさしくわかる 楽譜の読み方」春畑セロリ

ギター教則本ではないが、なぜ買ったか不明…いつ頃かも不明…そこまで読んでない、もう読むことはないので手放す。これを読めば譜面が読めるとでも思ったのでろうか?当時の自分に「コツなんかないから実際の譜面をたくさん読んで演奏しろ!」と教えてあげたい。「アメイジング・グレイス」や「蛍の光」や「アヴェ・マリア」などいかにも著作権切れてます、な曲を題材に“転調とは”、“メジャーとマイナー”など今ではYoutubeで学べる内容が盛りだくさん。最後にアレンジの項目で「きらきら星」をポップス風、サルサ風、演歌風、など12のアレンジは面白い。

「スタイル別ソロが弾けるようになる本」津本幸司

これはなかなか名著。同じ8小節バッキングに対してブルース・フュージョン・ロックの3つのソロを弾き、解説も1フレーズごと細かい。「こうするとフュージョンっぽいでしょ」などの~~風にするためのエッセンスが学べます。そして8小節ソロの起承転結が見事!ブルースはペンタ中心、フュージョンはコードトーンやクロマチックやリズムの仕掛け、ロックはピッキング多め、といった具合か?使用ギターも使い分けているようですが。約100ページと本自体は薄いですが、コードトーンまで考えれば読み応えのある1冊です。レガート下降フレーズになるとSteveVai感強めで、タッピングも絡めてきます。3~4弦にわたるスイープも多くテクニック面でも見せつけます。実際の歌もののソロでは弾きすぎって言われそうな(笑)でもギターファンは喜びそうなフレーズが連発です。

「ヤングギター EXTRA05 スティーブ・ヴァイ奏法」

前半はCD付きでヴァイのフレーズを紹介し「これはRiddleだよね・Shyboyだよね」と明らかなのもあるのですが、なぜか曲名は書かれていない…後半に4曲スコア「The Attitude Song」「For The Love Of God」「Erotic Nightmares」「The Audience Is Listening」が付いてます。国際フォーラムでのG3のAudience~を聞いてスコアが欲しくて買ったはず。イントロの指弾きがリズム複雑ですが、あれはコピーした方がいい。赤坂Blitz単独も見に行きそこでもやったそうですが、全然覚えてない…TBS心臓破りの坂を見に行ったら搬入口でがっつりタトゥーのジェレミー・コルソンが煙草吸ってた(笑)のは覚えてる。Love Of Godのソロ64分音符になる箇所は雰囲気でいいです、本人も忠実に弾こうとはしてません。同じヤングギターから随分昔に発売された「100%スティーブ・ヴァイ」も持ってるのでこちらはもう要らないかなと。

「初心者のギター」若菜薫

全然覚えてないですが、これはアコギ向けですね。「ギターを買う時の注意点」「ギターって何だろう」から始まりP.8の「ギターは大切に」では直射日光・ストーブの近くに置かない、“ギターを持つ資格はないよ”とあります(笑)まぁそうだけど。「ルビーの指環」「冬の稲妻」「なごり雪」など対象がフォークですね。

「やさしいロック・ギターのひき方」小林一夫

発行は1991年の古っい本です。「チューニング」「ピックの持ち方」から「チョーキング」などテクニック紹介、中でも衝撃的なのはP.94の「レフトハンド奏法」“ネックを上方から左手で押さえ”……やさしくない!!何でこんなの紹介してるんだ(笑)Building The Churchでも弾くのか(笑)その後はブルース進行やアンサンブルでの譜面やら。

「ギタリストのための全知識」養父貴

これは高校生の時よく読んだ。譜面やフレーズはほぼない”心得”本だけど読み物として面白い!「ピックについて」などから「練習について」「理論について」の「セカンダリーが~」など理論そのものではなく、“~について”著者の考えが述べられています。P.54の「ピッキングダイナミクスの真ん中で弾け」当時は理解できなかったけど、今ではよくわかる…強弱の幅を利かせるプレイは思っているより難しい。ここに技術面に加え“精神的余裕が強弱には大事”ということも加えておきたい。「トップノート固定・半音ずらし」のボイシングの考え方は高校生の自分には無理でしたね。第4・5章のリズム・イヤーはあっさり。8章アンサンブルも「音量バランス」「録音しろ」「周りの音を聴け」も実は難しい、経験するしかない。最後の第10章P.158は上田次郎先生の「才能と悩む前に“ベストを尽くせ”」や「どんどん失敗しろ」など音楽に対する取り組み方で締めます。

「ロック・ギター教室94」ヤングギター

いきなりギタリストの手形がたくさん、僕はザック・ワイルドとヌーノとほぼ同じ手の大きさで、高崎さん・ダイムバッグ・ダレルより少し大きい。測っておきました、どこまで正確かはわからないですが

高崎晃→人:7.4 中:7.9薬:7.6 小:6cm

ヌーノ→人:7.8 中:8.7薬:7.8 小:6.5cm

ペトルーシ→人:8 中:8.8 薬:8 小:6.8cm

イングヴェイ→人:7.9 中:9.3 薬:8.7 小:7.4cm

ポール→人:8.7 中:10.1 薬:9 小:7.6cm

ヴァイ→人:9 中:10.2 薬:9.4 小:7.3cm

やはりポールとヴァイは別格です…フレディ・ネルソンと来日した時に渋谷のHMVかタワレコでサイン会のイベントがあってポールと握手したけど潰されるかと思うくらいの手でした…「身長170cmと192cmが同じIbanez楽器使っちゃいけないんだな」って思った。

この本はOzzyの「Miracle Man」を1曲マスターで基本テクニックを紹介。P.86「初公開イングヴェイ、ウォームアップ・フレーズ」はAハーモニックマイナーをいつもの通りに弾くカンジで新しい要素はないかな…ケリー・サイモンさんがやるクラシカル・エンディング(で伝わるかわかりませんが)は「ジャ!ジャ!ジャ!ジャ~ン」もE7-Amをトライアドで色んなポジションを上昇しながら弾いてみてください。

2-3-4弦のE7→5-4-6、Am→5-5-7

2-3-4弦のE7→9-7-9、Am→10-9-10

1-2-3弦のE7→12-12-13、Am→12-13-14

1-2-3弦をE7→16-17-16、Am→17-17-17といった具合です。

あとハーモニックナイナー上の音1弦13F固定のペダル、dimをスウィープで上昇、…いつも通りです。最後のスコアもレア曲は無し。

「地獄のボーカル・トレーニング・フレーズ」NOV

これもなぜ買ったか(笑)BOOK-OFFの値札が付いてるのでただ安かったからかな。小林さんの“地獄ギター”は人気シリーズですよね、そのボーカル編です。自宅では歌えないため、まともに実践していないのでレッスン内容自体にどうこう書くことはできないですが、「ボーカルも大変だね」「“歌うまくてカッコイイ”やつも“努力”している」ことがよくわかります。みんな幼稚園のころから“歌う”ことはできたのでそこに“技術”があることに気づけないというか、ドラムは派手な見た目で「すごいね~」って言ってもらえるんですよね(笑)リズムやビブラートはもちろん、ミックスボイス・チェストボイスなど音楽の授業では出てこない内容もたくさん、4章ではラウド系のテクニックも。そしてミニコラムのヴォーカリスト評が面白い、ブルース・ディッキンソンやカヴァーディルなどなど。

「Pat Metheny Guitar Etudes」

なかなか渋い1冊です…コンサート前のウォームアップをテーマにまとめられた本書は14曲?というか60~70小節ほどのエクササイズ集ですが、⑥は短く⑦はとても長かったり。Youtubeで「Pat Metheny Etude」と検索するとヒットするのでチェックしてみてください。書いてて思ったのが道下さんの「無窮動」です、あれのメセニー版。違いですが、本書はコード進行や指番号はなく、どこがドミナントにあたるのか、どういうコード進行をイメージして、どの音が大事か、そこに向かってにパッシングノート、など想像の余地が広いということが挙げられます。ただ弾くだけでもメセニーっぽさは身に付くかもしれませんが、奥の奥まで理解しようとするとかなり手ごわい1冊になるはずです。

「ヤングギター プレミアム エリック・クラプトン奏法」

これもBook-OffでCD付き105円でした。クラプトンを本で学ぼうという考えが間違い、フレーズ自体はなんてことないんだから…「メジャーペンタとマイナーペンタ」がわかればあとは“ニュアンス”勝負なんだから。2019.4/13武道館も見に行ったけどはっきり言って下手だった…似たようなブルースを”洋楽あるある”エンディングだらだら伸ばす系で15,000円…レジェンド代ってことで…ちなみに4/10の武道館ジョン・メイヤーもがっかりだった。

本の内容に関してはメジャーペンタとマイナーペンタです、というかクラプトンのフレーズは検索すればネット上にいくらでもありますよね。

「ヤングギター ザ・スコア04 ポール・ギルバート」

ヴァイのと同じシリーズかと思いきや、こちらはギター譜のみで解説は曲タイトル下に少しだけ。爆弾き「Frenzy」から始まりますが、「やっぱりEruptionってすごいんだな」って思います。にしても1-2弦12-15-19fをあの速さって(笑)懐かしい「Y.R.O」そんなにイングヴェイじゃないですよね。この頃より「Get Out of My Yard」「咆哮」の方が曲のクオリティが格段にいいですよね。そしてこの本の目的「Snakebite」「Superheros」です、昔“Woodyclub”だったかな?どこか大学のサークルのむっちゃ上手い人が弾いてた。Snakebiteソロ後歌い出し前 2-4弦の14-19-22fだけを弾きまくるって…Superherosでは3弦12-15-18f→1弦12f→3弦18-15-12fを繰り返しこの頃のポールのブームでしょう。エンディングのストレッチ+小指1-2弦ジョイントは指長族でないと無理です。再結成ライブ映像もありますが速弾きはデビュー当時よりピッキング少な目なのかな?インカム…

あとは「 Individually Twisted」のブレイク速弾きもポールファンならコピーしたい。この曲はMr.Bigで聴きたかったな。「Alligator Farm」のソロ弦飛びレガートで所々3連のリズムもカッチリ。ギター100本重ねでお馴染み「I Like Rock」と「To Be With You」は初心者でもトライできるかも。ラストはこのアルバム持ってないですが「ACOUSTIC SAMURAI」から「Maybe I’ll Die Tomorrow」圧倒的速弾きはないけど、1弦12f→2弦15-13-12f→3弦14fの”ミレドシラ~”を5連で9小節繰り返し、これは難しい…ピアニストに驚かれるがギターの5連“ドレミファソドレミファソ~”繰り返しは激ムズなんです。「100%ポール・ギルバート」を持ってるし、「Get Out Of My Yard」やMr.Big時代のスコアも「Raw Like SushiⅡ」含めてあるので本書は手放す。

まだまだポールの名曲は多く「My Religion」「Suicide Lover」「Girl Who Can Read Your Mind」はバラード代表曲「2 Become 1」はオリジナルではないですがナイスカバー!「Koto Girl」も渋い、歌い出しがメタルギアっぽいけど(笑)「Space Ship One」「Mr.Spock」はStayTogether風?「Interaction」「Jackhammer」辺りは「Get Out Of My Yard」への流れも感じさせる「I’m Not Afraid of the Police」もポップ・ギルバートの典型

「耳と感性でギターが弾ける本」トモ藤田

これも名著。「ギタリストのための全知識」と同じほぼ字の形式です。第2章の基礎運指は普通のクロマチックで簡単すぎて退屈だけど、アンプ繋いでメトロノーム鳴らしてを書いてある通りに3か月やると驚くほど上達します、やはり基礎は大事です。あとは「トライアドの重要性」「ブルースは必須」「音楽をBGMにせず集中して聴け」「1枚のアルバムを聞き込め」かな。“字にお金払いたくない”人は「演奏能力開発エクササイズ(CD付き)」の方をオススメします。基礎運指からスラップ、最後に「Just Funky」に挑戦もあります。ポールとかヴァイもいいけど“確かな実力”を地道に身につけるにはトモ藤田さんの教材は最適です。

ただ無理にストラトを使う必要はないし、弦も10-46でなくてもいいし、ピックもセルロイドのティアドロップ型1mm以上でなくてもいいと思っています。ヴァンヘイレンもスティーブ・ヴァイも弦は細いし、ポール・ギルバートも厚いピックがなくて薄いのを使ったら意外によかったとインタビューで答えていますし、パットメセニーもピックは薄い。色んなものを使ってその時々気に入ったのを使えばいいかと思います。

というわけでダラダラと書いてきましたが、参考になったでしょうか?新品も中古も含めて結構買ってます…みなさんは“教則本マニア”にならないよう気を付けてくださいね。

この記事書いてて思ったことが、Amazonの品揃え凄すぎるでしょ…国立図書館とかそういうレベル、表紙の写真もでてくるし、レビューが書いてあったり

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